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行政書士オオタ事務所
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就労継続支援B型の最新動向とこれから

障がい福祉サービス

 障害福祉サービスの中でも、利用者が最も多く、地域での「働く場」として重要な役割を担っているのが就労継続支援B型です。最新の資料に基づき、急成長を続ける就労継続支援B型の現状と、令和8年度報酬改定に向けた重要なポイントを整理しました。

1. 予算と利用者数の推移:障害福祉最大の成長サービス

 就労継続支援B型は、現在、障害福祉サービスの中で最も高い伸びを示しています。

  • 費用額の急増: 令和6年度の年間総費用額は6,294億円に達し、前年度比で20.1%という驚異的な伸びを記録しました。これは全サービス平均(12.1%増)を大きく上回る数字です。
  • 利用者数の増加: 令和6年度の月平均利用者数は約37万5,000人となり、平成29年度の約23万4,000人から着実に増え続けています。
  • 事業所数: 事業所数も増加の一途をたどっており、令和6年度には月平均で1万8,000カ所を超えています。

2. 令和8年度報酬改定:工賃算定の見直しと「応急的」な措置

 令和8年度には、工賃実績に基づいた報酬体系の適正化と、制度の持続可能性を確保するための見直しが行われます。

  • 基本報酬区分の基準見直し: 令和6年度の算定方式変更により、全国平均工賃が約6,000円上昇しました。これに対応し、報酬区分の基準額をそれぞれ3,000円(上昇幅の1/2)引き上げることで、実態に即した評価へと修正されます。
  • 新規指定事業所への単価特例: 事業所が急増し、収支差率が高い(5%以上)サービスであることを踏まえ、令和8年6月以降に新規指定される事業所については、基本報酬を98.4%に引き下げる応急的な措置が導入されます。
  • 重度障害者への配慮: ただし、重度障害者支援加算などを算定する事業所や、離島・中山間地域の事業所は、この引き下げ措置の対象外となります。

3. 「支援の質」と「適正な運営」の確保

 事業所の急増に伴い、本来の目的である「就労能力の向上」に資さない不適切な運営を防ぐための取り組みが強化されています。

  • 運営ガイドラインの活用: 新規指定時や運営指導において、生産活動の収支を確認する「生産活動シート」の活用が推進されています。
  • 在宅支援の厳格化: 在宅での就労支援について、本人の同意やアセスメント、緊急時の対応が適切に行われているか、改めて指導が徹底されます。
  • 就労選択支援の新設: 令和7年10月より、就労継続支援B型の利用申請前に原則として「就労選択支援」によるアセスメントを受ける仕組みが導入されました。これにより、本人の意向や適性に合った働き方の選択がより重視されるようになります。

4. 令和6年度改定から続く「メリハリのある評価」

 すでに実施されている令和6年度改定の内容も、引き続き重要です。

  • 人員配置「6:1」の創設: 多様な利用者に対応するため、より手厚い人員配置を評価する区分が新設されています。
  • 目標工賃達成加算: 工賃向上計画に基づき、実際に工賃が向上した場合を評価する加算が新設されました。
  • 短時間利用への対応: 利用時間が極めて短い(4時間未満)利用者が大半を占める事業所については、原則として基本報酬を70%算定とする「短時間利用減算」が導入されています。

5. まとめ

 就労継続支援B型は、「工賃の向上」と「支援の質の確保」という2つの大きな期待を背負っています。令和8年度の改定は、急増する事業所数に対してブレーキをかけつつ、真に質の高い支援を行う事業所を適正に評価する内容となっています。

事業所には、透明性の高い経営と、ICT活用による生産性向上、そして何より利用者一人ひとりの「働きたい」という意欲に寄り添った専門的な支援が求められています。

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