就労定着支援の3年間がもうすぐ終わる……そんな時期に、必ずチェックしておきたいのが「引き継ぎの手続き」です。適切な手順が漏れてしまうと、「支援体制構築未実施減算」が適用され報酬に影響が出てしまいます。
本記事では、この減算を回避するために必要な実務上のポイントを簡潔に解説します。
支援体制構築未実施減算とは?
就労定着支援の期間終了後も継続的な支援が必要と見込まれる利用者に対し、適切な引継ぎ措置が講じられていない場合に適用される減算です。
対象サービス
就労定着支援
減算単位
所定単位数の10%を減算
算定要件
就労定着支援の終了後も引き続き一定期間の支援が必要と見込まれる利用者に係る適切な引き継ぎのための以下の措置を1つでも講じていない場合
(イ)体制の整備
指針の策定:支援期間終了後も支援が必要な利用者(要継続支援利用者)の情報を、勤務先や関係機関と共有するための「指針(ルール)」を定めること。
責任者の選任:情報共有を適切に行うための「責任者」をあらかじめ決めておくこと。
(ロ)情報共有の実施
期限:支援期間が終了する3ヶ月以上前に着手すること。
同意:必ず本人の同意を得ること。
内容:勤務先や関係機関(ハローワーク、障害者就業・生活支援センター等)との間で、本人の状況や今後の課題などの情報を共有すること。
(ハ)記録と保存
記録の作成:どのように情報共有を行ったか、その状況を詳しく記録すること。
保存:作成した記録を適切に保管しておくこと。
留意点
・所定単位数は、各種加算はなされる前の単位数とし、各種加算を含めた単位数の合計数ではありません。
まとめ
「支援体制構築未実施減算」は、単なる事務的なルールではなく、利用者様が3年間の支援を終えた後も、安心して働き続けられる環境をつくるための大切な仕組みです。
特に「終了の3ヶ月前」という期限は、日々の業務に追われているとうっかり見落としがちなポイントです。まずは自所の指針が整っているか、責任者は誰か、改めてチェックリストで見直してみることから始めましょう。
適切な引き継ぎは、事業所の安定した運営を守るだけでなく、利用者様が職場で孤立することなく、長く活躍し続けるための大切な備えとなります。確実な体制構築を行い、利用者様のより良い就労生活を次なる支援の場へとつないでいきましょう。


